渋温泉の、外湯巡り(共同浴場巡り)

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渋温泉の、外湯巡り(共同浴場巡り)

渋温泉は、横湯川沿いに広がる温泉街。大きな温泉旅館やホテルもありますが、石畳沿いに並ぶ木造の旅館が大変風情があります。また、長野県でも特に豊富な湯量と泉質を誇り、渋温泉のすべての旅館宿、外湯は100%源泉かけ流し。源泉により褐色の湯から、白濁した湯、緑がかっている湯、無色透明など様々あり、効能も様々です。


渋温泉の宿泊者だけの特権が、渋温泉にある外湯巡り(9湯巡り)。外湯とは、地元の人たちが毎日利用する9つの外湯(共同浴場)で、大切に守ってきたこの外湯を、宿泊客にも楽しんでもらおうというのが外湯巡り(「九湯めぐり/厄除巡浴外湯巡り)」)なのです。(1つだけは一般の人も有料で入れます)


この9つの湯全部に入ると「苦(9)を流す」と言われています。祈願手拭いが販売されているので、それを買ってひとつ入るたびにスタンプを押していくのが楽しいです。9つのお湯はそれぞれ効能が異なるので、ゆっくりそれぞれに入浴し、最後に渋温泉街の高台にある高薬師・和光庵へお参りをすれば、祈願成就。苦労を流して、厄除けや、安産育児・不老長寿にご利益があると言われます。


歴史のある湯に入り、湯船で一期一会の人たちと語らうのは、とても粋なもの。その醍醐味に引かれて、多くの人が湯田中渋温泉郷の渋温泉や他の外湯のある温泉に宿泊しに来ています。


外湯巡りには、渋温泉の旅館から「外湯めぐり専用の鍵」を借りて巡ります。この鍵にとても大きな木札や地図がついているので、これさえあれば外湯めぐりは大丈夫です。
宿泊者以外でも、9番の「大湯」だけは利用できます。(渋温泉旅館組合事務所または渋温泉駐車場で入浴券を購入。)
★温泉街の人たちの外湯管理に感謝して、お賽銭箱があったらお気持ちだけでも入れたいですね。
★渋温泉は大変熱い(42度以上)湯。でも季節・気温であまり熱くないときもあります。

渋温泉 9つの外湯

★全て男女別の内湯。露天風呂はありません。


■一番湯 初湯  効能:胃腸

老舗旅館「金具屋」と「古久屋」が向かい合っている石畳の坂道を下ったところにあるのが初湯。「初湯」の名前の由来は、僧・行基(渋温泉を発見したと言われる)が、托鉢の鉢を洗ったことから鉢湯と言われ、それが初湯となったと言われています。


■二番湯 笹の湯  効能:湿疹

一番湯にとても近い二番湯「笹の湯」。笹の薮(やぶ)だったところに温泉が出たので、「笹の湯」とよばれるようになったと言われます。


■三番湯 綿の湯  効能 切り傷、おでき、子宝

9つの湯の中で、一番西側、安代温泉に近い場所にある湯。白い湯の花が浮いていたため、「綿の湯」と呼ばれるようになったと言われます。


■四番湯 竹の湯  効能:痛風

六番湯と七番湯の間を入った路地にある四番湯「竹の湯」。昔、地獄谷温泉から引き湯に成功したとき、それを祝って松竹梅の竹を四番湯に、松を五番湯の名前にしたと言われています。


■五番湯 松の湯  効能:脊椎病

四番湯のすぐそばにある五番湯「松の湯」。


■六番湯 目洗いの湯  効能:眼病

渋温泉街の東のはずれ、金刀毘羅宮薬師庵の近くにあります。昔から目の病に効く湯と言われ、目洗いの湯と言われます。


■七番湯 七操の湯  効能:外傷性諸障害

他の湯は、3つ、あるいは5つの源泉の混合泉だったりしますが、ここは「七操源泉」という独自の源泉から引いた湯です。


■八番湯 神明滝の湯  効能:婦人病

渋温泉街の中心あたり、高薬師の階段横にあります。裏山の神明山から湧き出る湯を源泉とし、昔は打たせ湯のようにしていたので、「神明滝の湯」と言われます。


■九番湯 渋大湯  効能:子宝、リュウマチ、神経痛

渋温泉の老舗旅館「金具屋」「古久屋」のすぐそばにあります。木造づくりのとても情緒満点の温泉。大浴場は仕切りがあり、熱湯と温湯に分かれていますが、それほどの温度差は感じられないようです。他に、檜の蒸し湯、そして外に足湯があります。