湯田中温泉の、外湯巡り(共同浴場巡り)
湯田中温泉は、文献では天智天皇の時代(650年頃)に僧智由によって発見されたとある、大変古い温泉地。古代より長寿の湯として人々を癒してきました。地表近くから湧き出す温泉が多く、源泉が街中のあちこちにあります。
湯田中温泉と一口に言っても、湯田中温泉、新湯田中温泉、星川温泉、穂波温泉、安代温泉の5つの地区があり、それぞれにたくさんの源泉があります。渋温泉や他の近くの温泉と合わせて「湯田中渋温泉郷」とも言われます。
そんな湯田中温泉には、共同浴場(外湯)が現在9つあります。かつて江戸時代などは近隣の農民が疲れを癒しに入浴に来ていた庶民的な温泉で、今でもその雰囲気が残っています。各湯は、管理している地元の温泉組合員だけが利用できるのですが、最近、宿泊客は、宿泊した旅館が所属している温泉組合の外湯(共同浴場)なら、入ることができるようになっています。また毎月26日は、フロの日として宿泊客以外にも公開しています。(写真は、外湯で一番大きな「大湯」)
<湯田中温泉の外湯>(全て男女別の内湯。露天風呂はありません)
■「大湯」・・・いちばん大きな外湯。歴史ある旅館「よろづや」の前に位置しています。鉄筋の建物の中にありますが、とても趣きのある造りです。湯船は、熱めの湯とぬるめの湯の2つに仕切られていますが、入浴した人には「ぬるめの湯に浸かりました。それでも、かなり熱めの湯で、浸かっていると足の爪先からジンジンと熱さが伝わってきます」という人もいます。★「共同浴場番付」で、東の横綱になっています。
■「白樺の湯」・・・湯田中駅から徒歩約1分の、駅前にある小さな外湯。湯船は、木造りで3~4人でいっぱいになってしまう小さいものです。
■「滝の湯」・・・白樺の湯から数分のところにある湯。湯船は、4人ぐらい入れる大きさ。タイル張りの浴室です。
■「鷲の湯」・・・タイル張りのちょっとモダンな雰囲気もある浴室で、4-5人が入れる湯船。
■「綿の湯」・・・外観が寺社建築風の造りで、趣きのある外湯。天井も高くゆったりした雰囲気です。浴室と脱衣所が一体となった昔ながらの造り。3-4人が浸かれる湯船になっています。
■「千代の湯」・・・木造りの洗い場と湯船で、のどかな雰囲気の湯です。「綿の湯」の裏手あたりにあります。
■「脚気の湯」・・・旅館「丁字屋」の前にある共同浴場。
■「平和の湯」・・・比較的新しい綺麗な浴室。3人ぐらいが入れるタイル張りの湯船。
■「弥勒の湯」・・・他の外湯とは違って、駅から離れた住宅街にあります。最近改築され、とても綺麗な施設。4人ぐらいが入浴できるタイル張りの湯船です。